ハンドドリップコーヒーの世界で非常に有名な「4:6メソッド」。ワールドブリューワーズカップ2016年チャンピオンの粕谷哲さんが考案したこの抽出理論は、誰でも簡単に味のコントロールができる画期的な方法として、ホットコーヒーのスタンダードになりました。しかし、「アイスコーヒーの場合はどうすれば?」と悩んでいた方も多いのではないでしょうか。
今回、粕谷哲さんご本人がYouTube動画(【レシピ】世界チャンピオンが解説「急冷式アイスコーヒー」の作り方|4:6メソッド)で、その「4:6メソッド」を応用した急冷式アイスコーヒーの淹れ方を解説しています。この記事では、その動画の内容とご提示いただいたレシピ情報を基に、美味しいアイスコーヒーの淹れ方を徹底的にまとめます。
4:6メソッド「急冷式」アイスコーヒーの基本理論
このレシピの最大のポイントは、「急冷式」であることです。サーバーにあらかじめ氷(動画では80gを推奨 [00:03:36])を入れ、そこに濃く抽出したコーヒーを直接ドリップして一気に冷やします。
ホットコーヒー(20gの豆に300mlの湯)に対し、アイスコーヒーでは豆量は同じ20gですが、注ぐお湯の総量を半分(150ml)にします [00:05:05]。この「20g : 150ml」で濃いコーヒー(1:7.5の比率)を作り、それが氷で希釈されることで、最終的にバランスの取れた味わいになる、というのが基本的な考え方です。
準備するもの(材料と道具)
- コーヒー豆:20g(動画では細挽きを推奨 [00:05:20])
- お湯:150ml(動画では90℃以上を推奨。苦味や香りをしっかり出すため [00:04:03])
- 氷:80g(サーバーに入れる用。飲むグラス用は別途)
- ドリッパー(V60など)、ペーパーフィルター
- ドリップサーバー
- スケール(はかり)とタイマー
【完全版】4:6メソッド アイスコーヒー 淹れ方ステップバイステップ
動画で解説されている抽出ステップは、ご提示いただいたタイマー(カウントダウン式)の湯量・時間を、カウントアップ式で再現したものです。基本的な考え方は「40秒の蒸らし」と「30秒ごとの4回の投湯」です [00:05:59], [00:06:23]。
(※ご提示いただいたカウントダウン式の表も、40秒→30秒→30秒→30秒→30秒の間隔であり、本質的に同じ抽出です)
| 抽出時間(タイマー) | 注ぐ湯量 | お湯の累計 | 備考・ポイント |
|---|---|---|---|
| 0:00 | 30ml | 30ml | 1投目。蒸らし。粉全体が湿るように注ぐ。[00:05:14] |
| 0:40 | 30ml | 60ml | 2投目。ここで40秒待つ。 |
| 1:10 | 30ml | 90ml | 3投目。ここから30秒間隔。[00:06:26] |
| 1:40 | 30ml | 120ml | 4投目。30秒待つ。[00:06:49] |
| 2:10 | 30ml | 150ml | 5投目。最後のお湯を注ぐ。[00:07:17] |
| 約 3:00 | – | 150ml | お湯が落ち切るのを待つ。3分程度が目安。[00:07:43] |
抽出の重要なコツ(動画より)
- 粉は細挽き:お湯と接する時間が短いため、細かく挽いて成分を出しやすくします [00:05:20]。
- 1投目・2投目は撹拌:粉が細かくお湯が浸透しにくいため、1投目と2投目の後、ドリッパーを軽く振る(スワリング)かスプーンで撹拌し、全体を馴染ませます [00:05:27], [00:06:07]。
- 気にせず注ぐ:細挽きのためお湯の落ちが悪く見えますが、タイマー通りに注ぎ進めて問題ありません [00:06:42]。
- 最後は混ぜる:抽出完了後、サーバーの氷をしっかり溶かすようにスプーンなどで混ぜて、完成です [00:08:13]。
4:6メソッドの真髄:アイスコーヒーでの味のコントロール方法
このレシピの最も「4:6メソッド」らしい部分が、味の調整です。総湯量150mlのうち、最初の40%(つまり1投目と2投目の合計60ml)の比率を変えることで、味をコントロールできます [00:08:35], [00:09:56]。
- 【甘さを出したい時】 [00:08:40]
1投目 (30ml) → 20ml
2投目 (30ml) → 40ml
(3投目以降は30mlずつで同じ) - 【酸味・すっきり感を出したい時】 [00:08:54]
1投目 (30ml) → 40ml
2投目 (30ml) → 20ml
(3投目以降は30mlずつで同じ)
基本の「30ml + 30ml」で淹れてみて、自分の好みや豆の特性に合わせてこの比率を変えるだけで、狙った味のアイスコーヒーが作れるというのが、このレシピの核心です。
(参考)ホットコーヒーの4:6メソッド
比較のために、基本となるホットコーヒーのレシピ(20g / 300ml)も掲載します。湯量が倍であり、5回の投湯で濃度を調整する点が異なります。
| 時間 | 湯量 | 累計湯量 |
|---|---|---|
| 0:45 | 60ml | 60ml |
| 1:30 | 60ml | 120ml |
| 2:15 | 60ml | 180ml |
| 3:00 | 60ml | 240ml |
| 3:30 | 60ml | 300ml |
まとめ
粕谷哲さんが紹介する4:6メソッドのアイスコーヒー版は、ホットの理論を「急冷式」にうまく落とし込んだ、非常に合理的で再現性の高いレシピです。動画でも「オーソドックスだけど、ペーパードリップらしいクリーンでスムースな味わい」「手軽で普通にうまい」と評されています [00:09:22], [00:09:41]。
「4:6メソッドは知っていたけれど、アイスコーヒーには使えない」と思っていた方こそ、この夏、ぜひ試していただきたい決定版レシピです。


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